【完全版】浄水器おすすめの選び方【2024年版】
「浄水器ってどうやって選んだら良いんですかね?おすすめがあったら教えて欲しいです。インターネットで検索しても同じような商品や情報がたくさん出てきて、正直、何を基準に選んで良いのか迷います。そもそも浄水器にはどんな種類があって、我が家はどれを選べば良いのか…。」
「確かに浄水器はたくさんあって、はじめて購入する場合は、お住まいの環境でどれを選んで良いのかわからなくなりますね。では今回は、専門的な視点で「浄水器のおすすめの選び方」について解説します。」
まずは弊社のご紹介
弊社、株式会社メイプル・リンクは、創業33年のセントラル浄水器メーカーです。セントラル浄水器『ソリューヴ』の企画・製造・販売を行なっております。
おそらく、一般的な浄水器をお探しの方は、「セントラル浄水器」をご存じないかもしれませんが、「浄水器」のジャンル中でも、「セントラル浄水器」にしかないメリットもございますので、そちらも解説していきます。
では長年、浄水器を扱っている弊社が、プロの視点で「浄水器のおすすめの選び方」をについてお応えします。
【浄水器おすすめの選び方:準備編1】浄水器でどんな悩みを解決したいかを改めて考える。
浄水器を必要としている課題は何か?
「まず何故、浄水器が必要なのかを考えます。」
「えっ!そこですかっ!」
「意外となんとなく浄水器選びをしている方が多いです。しかし、一口に浄水器といっても、その処理量や浄水範囲によって、実は様々あるんです。単にきれいな水を飲みたいだけなら、必要な分だけミネラルウォーターなどを購入した方がコストもかからず、フィルター管理などの面でも良いかもしれません。」
「それでいうと。まずは綺麗で美味しい水が飲みたいからですかね。とりあえず、水道水が臭くて、まずは、そこをなんとかしたいのが課題ですかね。そのために浄水器が欲しいという感じです。」
「なるほど。その課題は浄水器が解決できますね。でも今のところ、ミネラルウォーターでもウォーターサーバーでも良さそうですね。」
「でも、料理やお米を研いだり、コーヒーを入れたりとかしていると、蛇口からそのまま使える方が便利ですよね。料理の度にミネラルウォーターを使うのは現実的ではない気がします。ミネラルウォーターは、それはまた別です。」
「では、キッチン周りですぐに使えるものが欲しい感じですね。ちなみに、一般的に浄水器を求める理由は以下のような感じです。」
- 1. 綺麗で美味しい水を使いたい
- 2. 「水道水が臭い。まずい。」という問題を解決したい
- 3. 残留塩素やトリハロメタンなどの問題を解消したい
- 4. 赤錆やゴミを除去したい
- 5. 一部の地域では、農薬などもろ過したい
【浄水器おすすめの選び方:準備編2】課題を洗い出したら、浄水器にできることを理解する。
浄水器にできることは、ズバリ「浄水」です。つまり、水道水をろ過します。何か特別なものに変化するわけではなく、あくまで「浄水器」の機能は「浄水」です。
そもそも、私たちが毎日利用する水道水は、全国各地の浄水場で浄水された水が、上水道を通って供給されています。つまり浄水器は、すでに浄水されている水を、各家庭で使う時に再度浄水するものです。
「確かに、そうですね。」
何故、一度浄水された水を再度浄水する必要があるのか。実は意外にも、浄水器を設置する家庭が多いのには以下のような理由があります。
- 1. 水道水が臭い。まずい。
- 2. 残留塩素とトリハロメタンなどへの不安
- 3. 水道水内に含まれる水道管の赤錆やゴミ・有機物などの不純物問題
- 4. 地域ごとの水質格差
主に、これらの問題を解決する目的で、一般的に浄水器が選択されています。
「最近では、有機フッ素化合物などの社会問題も取り沙汰されています。」
【浄水器おすすめの選び方:準備編3】まず浄水器の種類を知る
「では、次に浄水器にはどんな種類があるかを知りましょう。」
ポット型の浄水器
一般的な量販店では、浄水器の中にカテゴリされていますが、一番リーズナブルで簡易的なタイプがポット型となります。形状はピッチャーのような形をしており、そこに水道水を注ぎ、フィルターで濾過された水を主に飲用として利用するような製品です。飲む際に都度浄水するのですが、注いだ水道水を浄水するまでの時間が少しかかります。この浄水器の代替は、ミネラルウォーターやウォーターサーバーになります。
飲み水 | 価格が安い |
蛇口直結型の浄水器
こちらは、水道の蛇口に直接取り付けるタイプの浄水器です。一番普及しているタイプで、ホームセンターや量販店などで購入できます。取り付けが簡単で、飲み水や料理などで使う水を簡単に浄水したいというニーズに応える製品です。
飲み水 / 料理など / キッチン周り | 設置が簡単 / どこでも購入できる |
据え置き型の浄水器
キッチンの蛇口や根元部分と浄水器本体を繋ぎ使用します。分岐水栓などの処理が必要になる場合もあります。こちらは、蛇口に直接取り付けられない場合でも利用できる製品になります。このタイプには浄水器の他に整水器もあり、アルカリ水や酸性水を作ることのできるものもあります。浄水器の目的が、塩素や有機物などのろ過になる中で、整水器は水の改質を目的としたものになります。据え置きなので、キッチンのスペースを取るのがデメリットといえます。
飲み水 / 料理など / キッチン周り | 蛇口型が取り付けられない場合でも設置可能 / 一部製品に整水器機能あり |
ビルトイン型の浄水器
いわゆる、蛇口一体型の浄水器で、アンダーシンクタイプと言われています。こちらのメリットは、一体型なので既存の蛇口の形状に合わせたり、据え置き型のように場所を取ったりすることがなく、キッチン周りをスッキリ利用できるのが特徴です。浄水器そのものはシンク下に設置します。基本的には、シンクに穴を開けるため、設置するには工事が必要になります。カートリッジ・フィルターもこれまでの浄水器と比べて比較的大きい為、浄水処理量はあります。その代わりに、価格的には高額なものが多いです。
飲み水 / 料理など / キッチン周り | キッチンスペースがすっきりする / 場所を取らない / 浄水量が比較的大きい |
セントラル型の浄水器(元栓直結型の浄水器)
「浄水器」をインターネットなどで調べた時に、多くの情報が出てくるのが、これまでの浄水器でしたが、一般的な量販店などでは、販売されていないのがこちらの「セントラル型」の浄水器となります。別名「元栓直結型浄水器」とも呼ばれ、住まいの水道メーターのすぐそばに設置する屋外設置の浄水器です。家や施設・店舗の大元に設置するので、その浄水範囲は最大です。キッチンだけではなく、全ての蛇口から浄水した水が使えます。フィルターも一般的な浄水器よりも大きく、その処理量も大きいです。また、設置場所が屋外なので、スペースを取りません。他の浄水器にはない特徴として、浄水されたお湯を使うこともできます。しかし、デメリットとして、こちらも設置には工事が必要で、一般的な浄水器に比べて高額になります。
飲み水 / 料理など / 風呂 / シャワー / トイレの温水洗浄など全ての蛇口の水を浄水 | 浄水されたお湯が使える / 住まいや店舗全体を浄水できる / スペースが屋外なので、スペースを取らない |
「う〜ん。迷いますね。以前は、とりあえずという感じで、安かったので蛇口直結型の浄水器をつけていましたけど。結構な頻度でフィルター交換があるので、結果ほったらかしになってしまって…。フィルター交換しないと逆に良くないというか。」
「なるほど。どの浄水器でもカートリッジ・フィルターの交換はありますので、その辺りの運用方法も選ぶ際の条件になるということかもしれませんね。」
「でも、飲み水以外も浄水できるセントラル型の浄水器は、はじめて知りました。工事などで、同じく高額な費用が発生するなら、ビルトイン型よりもセントラル型もありかもですね。」
【浄水器おすすめの選び方:準備編4】カートリッジ・フィルターを知る
「では、次にカートリッジ・フィルターについて理解を深めましょう。」
浄水器のメインの部分がカートリッジ・フィルターです。このフィルターの核となる「ろ材」にはいくつか種類があります。できることに一長一短がありますので、製品ごとに各ろ材を組み合わせてフィルターを作っています。代表的なろ材は以下の通りです。
活性炭
活性炭は、樹木や石炭や椰子がら、竹などを高温で加熱処理してできた炭で、粒状、粉状、繊維状などの形状で浄水器に使用されています。中でも、椰子がらを原料にしたろ材は良質で、浄水器にはよく使われます。活性炭の表面に無数の小さな穴があり、それらが分子状の有機物などの不純物質を吸着させます。
残留塩素・トリハロメタン・農薬・異臭・カルキ臭・カビ臭など |
セラミック
セラミックには小さな穴が多数空いていて不純物を除去します。中空糸膜とほぼ同じですが、よく活性炭と併用されることが多いです。
一般細菌、水カビ、赤錆など |
中空糸膜
ポリエチレンなどの素材で作られるもので、中が空洞のパイプ状の糸になります。壁側に小さな穴が開いており、穴は細菌よりも小さくこの穴を通過するときに粒子状の有害物質や細菌を除去します。
赤錆、濁り成分、水カビ、一般細菌など |
逆浸透膜
フィルターに高い圧力をかけて水を透過させ、有害物質を除去します。除去能力は高いですが、通過する穴が小さすぎるため時間あたりの浄水量が遅いです。水に含まれるミネラル分までも除去してしまうと言われています。
一般細菌、アスベストアルミニウム、トリハロメタン、農薬、ダイオキシン、環境ホルモンなど |
「では、ここで実際にカートリッジ・フィルターがどの程度効果があるかを見てみましょう。」
カートリッジ・フィルターの具体的な効果を見る
ではここで、実際にフィルターがどの程度、不純物を浄水できているのか実際の効果の部分をご覧ください。こちらは、弊社セントラル浄水器『ソリューヴ(SOLUVE)』の事例になりますが、セントラル浄水器『ソリューヴ(SOLUVE)』をお使いのお客様が、一年に一度カートリッジ・フィルターを交換された際の使用済みのカートリッジ・フィルターと新品のカートリッジ・フィルターを比較した画像です。いかがでしょうか。
「うわっ…。汚れているのがわかります。これは、浄水器をつけていなかったら、毎日普通に使っているってことですよね。いや、実際ここまでとは思いませんでした。1年間の蓄積ってすごいですね。」
「当然、地域によって水質の違いはありますが、概ね同じような結果になります。それだけ、水道インフラの老朽化や経年劣化が生じていることが見て取れると思います。弊社、『ソリューヴ』の特設ページには、その他の地域の画像なども公開しておりますので、詳細はそちらをご覧ください。」
「実際に、どこまで浄水されているのかを、事前に見ることなかったので、この対比はわかりやすいです。よく、浄水した水と水道水をなんかの薬を使って色の変化を見るプロモーションってあるじゃないですか。その後、水道水が美味しいかおいしくないか飲んでみるっていう…。あれは、個人差があるだろって思ってたんですが、これは、わかりやすいです。」
実際、浄水器を設置した後に、塩素が浄水されているかをテストするために、DPD試薬と呼ばれる塩素に反応する試薬を使って、ピンク色に反応するかしないかを検査することがありますが、このテスト自体は、浄水器がきちんと設置されたかどうかを検査する上で大事な試験になります。
こちらが、ソリューヴのDPD試薬検査の結果例になります。
「あ、これです。でも、浄水器はなんとなくつければいいというものじゃないことがよくわかります。」
「では、基本的な情報を得て準備ができたところで、ここからは具体的におすすめの選び方に移ります。」
【浄水器おすすめの選び方その1】浄水目的と浄水範囲で選ぶ
「これまでの話で、浄水器にできることはお分かりになったと思います。その上で、何を選ぶかです。」
「そうですね。最初は飲み水だけだと思っていたので、キッチン周りがごちゃごちゃしたくないという理由で、ビルトインタイプかなと決めていたんですが…。」
「キッチンだけでお使いなるのであれば、シンクの工事が可能な環境で予算が許すという前提で考えると、良い選択だと思います。工事はありますが、フィルターの交換頻度などを考えても、管理は楽だと思います。」
「ただ、セントラル型も気になりますね。」
浄水器を選択する際に、重要なのはまず「浄水目的」ですが、それは先ほども出ましたが、塩素やトリハロメタンや赤錆やゴミなどの不純物の浄水になります。その結果として、「綺麗な水」が使えて、「水道水の臭いやまずさ」が解消されるということです。 ですので、それがキッチン周りだけで良いのか。家全体で使いたいのかというのが「浄水範囲」になります。
「確かにそうですね。先程の画像を見たら、飲み水だけで良い感じはしませんね。やっぱりセントラル型が気になります。」
セントラル型の浄水器は浄水されたお湯が使える
セントラル型は、お湯が使えます。というよりは、「浄水されたお湯が使える」と行った方が正しいです。通常フィルターはお湯を通水すると消耗しますので、原則はお湯の使用はできません。お湯を使うとどうなるかというと以下のような状態になります。
- 1. 活性炭が膨張し、吸着(ろ過)した不純物が流れ出す。
- 2. 浄水器本体やフィルターの部品(ゴムパッキン)などの消耗。
浄水器に使われている活性炭によりますが、その基準値として一般的に言われているのが約35度です。
セントラル型の浄水器は、住まい全体を浄水できる浄水器で、その大きな特徴は住まいの入り口で浄水することにあります。これまで出てきたキッチン周りの浄水器は、出口で浄水します。なので、お湯がフィルターを通過するため、フィルターが消耗します。結果、お湯は使えないということです。ただ、セントラル形の浄水器は以下の図でもお分かりのように、最初に浄水して、浄水された水がお湯になるので、お湯を使うことが可能になります。
この設置の位置によって、家中の全ての蛇口から浄水された水が使えるようになるので、一般的な浄水器にはできないお風呂やシャワー、清潔を保ちたいトイレの温水洗浄、洗濯、冬場の水洗いにまで、たっぷり浄水されたお湯が使えるのが、セントラル型の大きな特徴になります。
「そうか。なるほど。わかりやすいです。それに、最初は飲み水だけでいいでしょ。って言ってましたが。さっきの画像を見ると、飲み水や料理だけじゃなく。お風呂やシャワーも欲しいですよね。やっぱり。」
【浄水器おすすめの選び方その2】住まいの環境で選ぶ
浄水器によっては、お住まいの環境では取り付けられない製品もあります。例えば、蛇口直結タイプであっても、蛇口の形状も当然あります。また、ビルトイン型もセントラル型も工事が必要になりますので、実際に設置する際には、最寄りの水道工事店や工務店などにお話いただくような形になります。
セントラル型の場合ですと、基本は屋外の設置になりますので、戸建て住宅の場合は水道メーターを境に住まい側すぐそばに設置します。マンションなどの集合住宅の場合は、メーターボックス内に設置します。設置工事には、お住まいの環境に依存するので、事前に工事店への確認が必要になります。
「つけたくてもつけられないケースもあるってことですね。これで、ある程度選択肢は絞られる気がします。」
【浄水器おすすめの選び方その3】利用する期間で選ぶ
どのくらいの期間使うかというのも浄水器を選ぶ上で重要です。
「今まで、浄水器はつけたことがないから、ちょっと、試してみたい。正直、違いもよくわからない。」
というような感じですと、蛇口直結型のように価格の安い浄水器から始めてみるのが良いかと思います。一旦使ってみた上で、もうちょっと良いものにしたいと思うのであれば、ビルトイン型のようなものに変えてみても良いと思いますし、価格がリーズナブルであるからこそスイッチできる選択もあります。
工事が伴う浄水器選びは長期利用で考える
簡易的な浄水器であれば、価格もリーズナブルですので、試すことが可能ですが、ビルトイン型やセントラル型の工事が伴う浄水器は、長期利用を念頭に選ばれることをおすすめします。
また、工事が発生することで、製品価格に加えて、工事費用もかかります。初期費用は、簡易的な浄水器と比べて高額になります。
一方で、本格的な浄水器になるほど、フィルターの大きさ、その処理量や浄水範囲が異なります。その後のフィルター交換の頻度などを考えると、長期で利用するほどコストパフォーマンスは高くなる傾向にあります。
ですので、本来の目的である「浄水目的」の解決をする為に、浄水器をどのくらい利用していくかを十分検討した上で、選ばれることをおすすめします。
まとめ
何げなく選ぶ浄水器は結果的に時間を損する
「浄水器って、結構奥が深いですね。でも、一度使い始めたら、水を使うのは毎日のことなんですよね。」
「「浄水器をただなんとなく周りがつけているから付けよう。」というのだと、フィルターの交換もめんどくさい作業になってしまいますし、結果的に、浄水器の価値が分からず、購入する側と提供する側双方にとって残念な結果になってしまいます。」
「改めて、自分たちが浄水器を必要とする目的を掘り下げるのは重要ですね。色々、参考になりました。ありがとうございました。」
「セントラル浄水器にご興味があれば、詳細に説明したページをご用意しておりますので、そちらも是非ご覧ください。また、弊社、セントラル浄水器『ソリューヴ』の特設ページにも詳細な解説をしておりますので、ご検討の際は、こちらも合わせてご覧ください。」
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