【製氷機】セントラル浄水器の水で氷も大丈夫
「セントラル浄水器の購入を検討しています。一つに気になることがありまして…。冷蔵庫の自動製氷機では氷を作れますが、セントラル浄水器の水は使えるんでしょうか?以前に冷蔵庫の自動製氷機には、浄水器の水は使えないという話を聞いたことがあります。実際のところはどうなんでしょうか。」
「気になるところですね。現在はほとんどのご家庭で何がしかの浄水器が設置されているのが当たり前になっていますので、冷蔵庫の自動製氷機で浄水器の水が使えないとなるととても不便を感じると思います。これは、普通の浄水器もセントラル浄水器も同じです。では、その疑問にお応えします。」
まずは弊社のご紹介
弊社、株式会社メイプル・リンクは、創業33年のセントラル浄水器メーカーです。セントラル浄水器『ソリューヴ』の企画・製造・販売を行なっております。長年セントラル浄水器の販売を行なっている弊社が、気になる疑問についてお応えします。
冷蔵庫の自動製氷機のことはメーカー公式情報を見る
「弊社は浄水器メーカーですので、浄水器に関してのお答えはご用意しておりますが、冷蔵庫に関しては、冷蔵庫の製造メーカー様のお話ですので、まずはメーカー公式webページの情報を見てみましょう」
「確かにそうですね。」
国内の冷蔵庫製造メーカーの公式情報を見てみる
パナソニック
自動製氷機能に使う水は、水道水をおすすめします。浄水器の水・ミネラルウォーター・井戸水は、製氷皿が洗えるタイプにのみ使用できます。ただしこまめなお手入れが必要なのでご注意ください。パナソニック「よくあるご質問」より引用
氷に賞味期限はありませんが、冷蔵庫の中のニオイが移ったり、開閉時にホコリなどがついてしまうこともあるので、作った氷は早めに使うようにしましょう。もちろん、自動製氷機や製氷皿もマメにお手入れして清潔を保つことも大事です。
日立
給水タンクに入れる水は、水道水をおすすめします。また、以下の水でも製氷できます。
・ ミネラルウォーター(硬度100mg/リットル以下)
・ 浄水器の水
・ 水質基準を満たしている井戸水
三菱電機
当社の主要機種は、軟水・硬水でも全種類のミネラルウォーターや浄水器の水をご使用いただけます。給水タンクはもちろんのこと、給水パイプや製氷皿、ポンプやフィルターまで水の通り道が全て外して洗えますので、清潔に保てます。水アカ、ヌメリ、カビなどの発生を抑えるため、定期的にお手入れをしてください。三菱電機「家電おたすけメモ」より引用
シャープ
水道水(60℃以下)をおすすめします。一度沸騰させた水・ミネラルウォーター・井戸水・浄水器の水などを使う場合は、給水タンクをこまめにお手入れしてください(塩素消毒されていないので、雑菌・カビが繁殖しやすいため)
「なるほど。なるほど。」
公式情報からわかる「自動製氷機で浄水器の水は使えない」という情報は間違い
国内でも有名な冷蔵庫メーカー4社の公式web情報を見てみました。いかがでしょうか。これらの内容から以下のことがわかります。
- 1. 浄水器の水は使える。
- 2. 最近の主要製品は浄水器の水だけではなく、ミネラルウォーターの水も自動製氷できる。
- 3. ほとんどの製氷機では浄水器の水は使えるが、水道水を推奨。
- 4. 冷蔵庫の中のニオイが移ったり、開閉時にホコリなどがついてしまうこともある。
- 5. こまめなお手入れは必須。
「冷蔵庫の自動製氷機でも浄水器の水は使えるようですね。 浄水器をつけていると、冷蔵庫の製氷機で使えない方が不便ですからね。実際、ウチはキッチンに浄水器をつけていたので、なんとなく、氷はスーパーで買ってきたりしてました。」
「さらにこちらの情報では、以下のようにも記載されています。」
自宅で氷を作るときは水道水の利用がおすすめです。ただし水道水にも空気や残留塩素(カルキ)は含まれているので、蛇口から出した水をそのまま使用せず、まず煮沸して不純物を取り除きましょう。…中略…自動製氷機で水道水を使うと、水道水に含まれる残留塩素の殺菌作用が働くので、給水タンクが汚れにくくなるのもメリット
では、「冷蔵庫」側の公式情報をみていただいた上で、今度はセントラル浄水器メーカーとして、言及できる部分についてみていきます。
自動製氷機で水道水が推奨される理由は、水道水の塩素殺菌効果
ここでは各冷蔵庫メーカーの公式web情報から、以下の2つの点に注目してみます。
- 1. 浄水器の水は使えるが、水道水を推奨する。
- 2. 自動製氷機のお手入れを必ずする。
水道水には残留塩素が入っている
私たちが、普段使っている水道水は、公衆衛生上の観点で浄水場にて塩素処理された状態で各家庭に供給されます。つまりこの「残留塩素」の殺菌効果が「水道水推奨」の要因となっています。
残留塩素の基準は1リットル当たり0.1mg(0.1ppm)以上
この残留塩素の濃度基準は「水道法」によって定められており、各家庭の蛇口(給水栓)で、1リットル当たり0.1mg(0.1ppm)以上の濃度を保持していることが義務づけられています。しかし、下限値は0.1ppmと定められている一方で、上限値は定められておらず、美味しい水の基準が「目標値」として独自に定められています。当然、この濃度が高ければ結果的に「水のまずさ」につながっていくことになります。
「でも、その水道水の塩素をどうにかしたくて、浄水器を入れているんですけどね…。安全な水道水が残留塩素といっても、上限値がないっていうのもどうなんでしょうか…。ウチは浄水器がないとまずくてダメですね。でも、製氷機で氷を作るのは諦めたくないですね。」
「そうですね。以前は冷蔵庫の仕様をみると、水道水の利用を絶対条件にしていた時代もありましたが、技術進歩によって冷蔵庫内の衛生管理システムが向上して、最近の主要製品に関しては、浄水器の水だけではなく、ミネラルウォーターも利用できるような製品も登場しているようです。」
水道水を使っていても製氷機のお手入れは必要
「水道水を使っていれば、自動製氷機のお手入れはしなくていいということではありません。」
これは、各冷蔵庫メーカーの公式情報に記載されていますが、水道水でも浄水器の水でも、定期的なお手入れは必要です。因みに、水道水の水も一定時間置くと、水道水内の塩素は抜けていきます。そうなれば、期待するような殺菌効果は得られません。そもそも水道水内の塩素の殺菌効果のみで、雑菌などの繁殖を必ず抑えられるかどうかは、使用環境にとても依存する内容ですので、常識の範囲内で、各製品の仕様に沿った衛生管理は必要です。
「ずっと使っていくうちに、人によって、手入れがめんどくさくて、ずさんになることもありますからね。そういうところの懸念があるのかもしれませんね。」
浄水器の水は生ものと同じです
「生ものですか。」
「肉や魚。野菜に果物と同じです。これらの新鮮な生ものは放置していたら腐りますし、冷蔵庫に入れていても、当たり前ですが腐ります。それは水も同じです。特に浄水器の水は不純物をろ過し綺麗な状態ということは、まさに生ものと同じで鮮度もあります。」
殺菌目的で水道水に塩素を投下しているということは、それを除去すれば水本来の生の状態と言えます。本来、塩素は水の中に入っていないものです。
また、浄水器は塩素だけではなく、水道管内の赤錆やゴミ、有機物なども除去します。その綺麗な状態が、元々の水です。当然、そのまま放置しておけば、空気中のカビや雑菌・ホコリなどに触れる可能性は高まります。特に滞留した水は悪くなるので、朝一番で水を使う時などは一晩滞留した水の「捨て水」をしたりします。これは水道水も浄水器の水も同じです。
「生ものは冷蔵庫に入れていても腐りますからね。それは、食品同様、水も同じですよね。長く使っていると冷蔵庫の掃除とか管理がずさんになったりしますから。自分で注意しなくてはダメですね。」
まとめ
「いかがでしたでしょうか。セントラル浄水器の水を使って、自動製氷機で氷は作れるのかという疑問は解決しましたでしょうか。」
「はい、よくわかりました。ウチは、浄水器が欠かせないので、今度は、家全体を浄水できるセントラル浄水器を検討していました。でも、今までの疑問に思っていたことが、解決できてよかったです。やはり、お手入れは必須ですね。」
「それはよかったです。では、セントラル浄水器に関しては個別の疑問にお応えするページもご用意しておりますので、そちらも是非一度ご覧ください」
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