【水道管老朽化】全ての更新に130年以上も!?
「最近ニュースで、水道管の破裂や漏水など水道管の老朽化に関するニュースをよくみます。実際どんな感じなのか知りたいです。」
「水道管の老朽化問題は、ニュースや情報番組などでよく取り上げられます。ここでは、厚生労働省からも公式に発表されている資料をもとに解説していきます。」
まずは弊社のご紹介
弊社、株式会社メイプル・リンクは、創業33年のセントラル浄水器メーカーです。セントラル浄水器『ソリューヴ』の企画・製造・販売を行なっております。長年セントラル浄水器の販売を行なっている弊社が、気になる疑問についてお応えします。
水道管老朽化の実情
「テレビでも特集が組まれてたりしますよね。」
人々の暮らしに欠かせない公共インフラの老朽化が深刻な問題となっている。中でも近年頻発しているのが水道管の破裂。一度水道管に亀裂が入ると道路から水が噴き出し、近隣の商店街や住宅にまで浸水の被害をもたらす。全国でこうした漏水事故が年間2万件以上起きている。なぜ今、こんなに多くの水道管が破裂しているのか。
ある現場へ向かうと、掘り起こされていたのはボロボロの水道管。腐食が進行し、これが漏水の原因となっていた。日本の水道管の多くは、1960〜70年代にかけて高度経済成長期に敷設されたもの。水道管の交換目安とされる40年が過ぎ、今、全国の水道管が壊れ始めているのだ。 各自治体の予算には限りがあるため、老朽化した水道管を交換していくのは容易じゃない。例えば神奈川県川崎市の予算では、1年で40kmを交換するのが限界。仮に日本の古い水道管をすべて交換するとしたら、現在のペースでは130年かかるという試算も。この間にも水道管は劣化していき、問題を次世代に先送りしているのが現状だ。
テレ東プラスWebサイト「日経スペシャル 未来世紀ジパング 水道管の破裂事故が多発…迫り来るインフラ・クライシス」より引用
日本国内では、水道管の老朽化が深刻な問題となっており、年間約2万件の漏水事故が発生しています。これらの水道管の多くは高度経済成長期に敷設されたもので、交換目安とされる40年を超えたものが増えています。特に老朽化が進行した水道管では、腐食が原因で破裂や漏水が頻発し、近隣の住宅や商店街に浸水被害をもたらすこともあります。
しかし、各自治体の予算や人手には限りがあり、交換作業が十分に進まないのが現状です。ある自治体では、年間に交換できる水道管の延長がわずか数十キロにとどまるケースもあり、全国すべての老朽化した水道管を交換するには数十年以上かかると試算されています。この間にも劣化は進み、問題が先送りされている状況です。
加えて、インフラ維持の重要性が認識されていながらも、住民の生活に不可欠な他のライフラインと同様、水道管の維持・管理への投資は後回しにされる傾向があります。
「よく赤錆サビだらけの水道管のイメージ画像を見ますが、本当なんですね。」
老朽化のスピードに更新が追いついていない
● 日本の人口変動に対応して、有収水量は平成12年(2000年)をピークに減少に転じ、約40年後には有収水量がピーク時より約4割減少、約100年後にはピーク時より約7割減少。
● 水道事業は、独立採算制を旨としており、原則水道料金で運営されているが、人口減少に伴い給水量が減 少し、水道事業の収益が減少することによって水道事業の経営状況は厳しくなってくる。
● 経営状況の悪化により、施設の更新など必要な投資が行えず、老朽化が進行。
● また過度なコスト削減に伴う水道職員の削減による体制の弱体化により水道施設の維持管理が困難となり、漏水等の事故が増加するなど、水道サービスの低下が懸念される。
厚生労働省 医薬・生活衛生局 水道課 「最近の水道行政の動向について」より引用
「厚生労働省の資料をもとに見ていくと、大きく以下の3つの課題がわかります。」
- 1. 人口減少に伴い、水道事業の収益の悪化
- 2. 経営資源不足
- 3. 水道設備の老朽化
「人口減少に伴い、高度経済成長時代に投資をした水道インフラのメンテナンスが追いつかないことがこの資料からわかります。」
「この人口減少に伴う問題は、いろんなところに波及しているんですね。」
全てを更新するには130年かかる事実
● 水道管路は、法定耐用年数が40年であり、高度経済成長期に整備された施設の更新が進まないため、管路の経年化率 (老朽化) は、ますます上昇すると見込まれる。
● H27年度の管路更新率0.74%から単純に計算すると、 全ての管路を更新するのに130年以上も要することとなる。
厚生労働省 医薬・生活衛生局 水道課 「最近の水道行政の動向について」より引用
「130年ですか。確かに全国いっぺんに更新することは不可能ですし、更新している間に別の部分が修繕が必要になると行った感じですか…。」
全国で老朽化が一番なのは大阪府ついで神奈川県
「こちらは、2015年度末時点の法定耐用年数が経過している水道管の割合を示したものです。」
厚生労働省 医薬・生活衛生局 水道課 「最近の水道行政の動向について」より引用
「すでに耐用年数の40年が過ぎてしまっている水道管の率ということですね。大阪府がダントツですね。神奈川県や山口県も多いですね。」
大阪では約3割の水道管が法定耐用年数を超え、ワースト1位だ。大阪は都市化が全国的にも早く、多くが高度経済成長期に敷設されたことが背景にある。
厚労省によると、次に神奈川県(25・6%)▽京都府(24・9%)▽香川県(24・0%)が続く。東京は平均を下回る16・2%だった。給水人口や職員数が多く、更新作業が進んでいることなどが影響しているという。
産経新聞 「漏水相次いだ東京、大阪は水道管老朽化ワースト1位」より引用
減少する職員数と全国の水道事業の経営状況
水道事業の職員数
「こちらは、いわゆる人材の問題ですね。」
● 水道事業に携わる職員数は、ピークと比べて3割程度減少しており、特に小規模事業では 職員数が著しく少ない。 ● 今後は、経営基盤、技術基盤の強化のため、近隣水道事業との広域化や官民との連携な どにより水道事業を支える体制を構築する必要がある。
厚生労働省 医薬・生活衛生局 水道課 「最近の水道行政の動向について」より引用
「特には地方は、人材不足は進んでいくんでしょうね。」
水道事業の経営状況
● 全体(1273決算対象事業)の内、約33%(424決算対象事業)で料金回収率が100%を下回っている ● 給水人口規模別では、政令指定都市以外のほぼ全ての事業者規模で累積欠損金が発生している
厚生労働省 医薬・生活衛生局 水道課 「最近の水道行政の動向について」より引用
「高度経済成長期には、人口が右肩上がりで増えていくという将来予想でしたからね。当時の計画されて敷設されているということは、人口が減少して需要が減れば、採算が合わない地域も出てきますよね。」
水道工事事業者の問題点
「一般的にはあまり知られていませんが、水道管の工事を行えるのは指定給水装置工事事業者で、給水装置工事主任技術者の資格は国家資格になります。厚生労働省のアンケートでは以下のような事業者に対する課題もあるようです。」
- 1. 不明工事事業者の存在
- 2. 無届工事や構造材質基準不適合、虚偽行為などの違反行為
- 3. 苦情
● 各水道事業者が公表している指定工事事業者リストに連絡がとれない指定工事事業者が掲載されている。
● 連絡がとれないなどといった水道利用者からの苦情の原因。
● 無届工事や構造材質基準不適合などの違反行為は、水道事業者が把握しているだけでも1,740件発生。
● 水道利用者からの苦情件数は4,864件に上る。苦情の内訳は「連絡不通」、「対応が遅い、悪い」、「費用が高額」が多く、修繕の施行不良など技術力の不足による苦情もある。
● 国民生活センター、消費生活センター等に寄せられた水道工事や水道等の修理サービスに関する消費生活相 談は約1,000(件/年)であり、横這い傾向で減っていない。
厚生労働省 医薬・生活衛生局 水道課 「最近の水道行政の動向について」より引用
「水道屋さんのクレームってよく聞きますよね。一般的な商売ではあり得ない応対も多くて、公の資料にも記載されてるので、かなり問題認識があるということですね。私たち消費者は、お金を出して依頼する以上は普通のサービスと同じ感覚でいるので、そこのギャップがクレームにつながるんだと思います。」
「水回りの製品で水道工事が伴うものは、これらの事業者との関わりが生じますので、同じく課題を感じる部分もあります。」
まとめ
「いかがでしたでしょうか。公開されている公の資料をもとに水道管の老朽化問題に関して解説しました。」
「実際のところがどうなのか気になっていましたが、色々理解ができました。」
「弊社では、「生活水全体の浄水」をコンセプトに、家の大元から浄水するセントラル浄水器『ソリューヴ』をご提案しております。お客様の浄水器を求めるお声の中には、赤水などの水道管の赤錆にお困りの方もおり、今回は水道管の老朽化問題について解説しました。ご興味がありましたら、是非、一度特設ページをご覧いただければと思います。」
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