【全解説】セントラル浄水器の撤去と取り外し

作成日 : 2021-02-02

更新日 : 2023-10-10

「セントラル浄水器の購入を検討しています。ただ一点気になることがあるのですが…。将来的に取り外しや撤去の必要が出た場合のことです。」

「設置した後に、引っ越しなどで取り外すことになる可能性も考えると、撤去や取り外しに関することは、購入前に気になる部分ですね。では、詳しく解説していきます。」

まずは自己紹介

弊社、株式会社メイプル・リンクは、創業33年のセントラル浄水器メーカーです。セントラル浄水器『ソリューヴ』の企画・製造・販売を行なっております。長年セントラル浄水器の販売を行なっている弊社が気になる疑問についてお応えします。

【結論】撤去・取り外しはできます

撤去・取り外しはもちろん可能です。基本的には設置工事を行った水道工事事業者様や工務店・設計事務所様などに取り外しの依頼をする形となります。セントラル浄水器の構造は製品ごとに微妙に異なりますが、既存の配管の間に浄水器本体を介する設置作業ですので、設置スペースが確保できるような環境では、作業自体は難しいものではありません。製品や環境によっては、壁への固定やはつり作業などが必要な場合がありますが、水道工事店・工務店様などであれば工事は行えます。

セントラル浄水器の設置環境は様々です。水道メーターの位置や配管の構造、スペース確保の問題などが個々で違います。工事の仕方によってはその後の運用のしやすさなどが異なります。

「なるほど。」

また、水道メーターの位置や配管の状態などの環境によっては、設置そのものを検討し直さなければならない状態でも、お客様の強い要望で設置工事を行なっている場合も多々あります。ですので、理想は工事の相談がしやすい最寄りの水道工事事業者様や工務店・設計事務所様などに依頼することをお勧めします。

賃貸住宅は原状回復（原状復帰）が設置の条件

賃貸マンションなどの場合は、原状回復（原状復帰 : 退去時に入居時の状態に戻すこと）が設置の条件になることが多いです。これは、後から設置するエアコンやトイレの温水洗浄などと同じです。

マンションに長期間住む場合は、そのようなことも念頭に考え、やはり最寄りの工事依頼ができる事業者様を見つけておくことをお勧めします。

「確かに何かあった時に信頼できる業者さんが近くにいると安心しますからね。」

「購入前にその辺りを含めてよく検討することが大切です。」

セントラル浄水器は移設も可能

「引っ越す時は、引越し先でも使うことが想定されますよね。それは大丈夫なんでしょうか？」

「はい。問題なく使えます。」

特にステンレス製のセントラル浄水器は耐久性も高く錆などにも強いです。一度購入してしまえば、半永久で使うことが可能です。本体自体が消耗することはほとんどないので、ゴムパッキンや定期的なフィルター交換を除いて、本体そのものの交換が発生することはありません。ここがセントラル浄水器のレンタルよりも購入の方が長い目でコストパフォーマンスが高い部分です。当然引越し先でもそのまま使うことができます。その場合も、事前に引越し先の最寄りの事業者様に依頼することになります。

「引っ越し先の水道環境がわからないし、やっぱりそのまま使いたいですからね。」

「弊社のセントラル浄水器『ソリューヴ』をご利用のお客様も、引越しの際、移設してお使いいただく方が多くいらっしゃいます。やはり、水に関しては毎日のことなので、手放せないとおっしゃってくださいます。」

「でも個人的には、撤去や移設をまとめてやってくれるといいなとは思いますけどね。」

セントラル浄水器の製品と工事は別に考える

セントラル浄水器のような工事が伴う製品は世の中に沢山あります。エアコンやキッチン、トイレなどの水回りの製品なども、製品を提供するメーカーと工事を請け負う事業者は異なることも一般的です。当然ですが、弊社も自社製品自体の保証は行なっております。

しかし多くの場合、工事は環境に依存します。エアコンなどの一般的な製品は、設置のための規格が標準装備されている住宅が当たり前ですが、セントラル浄水器はそうではありません。

「マンションならともかく、戸建ての住宅はそれぞれ違いますからね…。」

取り外し・撤去を無料でやってくれるは本当！？

「色々調べるとレンタルとかで無料で撤去まで行なってるというのを見たことがありますが。レンタルなんで、当然撤去も無料だと思いますけど…。」

セントラル浄水器はメーカーによって、いくつかの販売方法を採用しています。主に、メーカー直販・販売代理店方式・レンタルなどです。どの窓口でご購入いただくかによって、撤去・取り外しの対応は異なります。

レンタルは商品購入ではなくサービスの利用なので、当然撤去と原状回復（原状復帰）はサービスの範囲となりますが、設置環境によっては、壁への固定やはつりなどの作業が発生することもあるので、それら全てが無料の範囲なのかはよくサービス内容をご確認されることをお勧めします。

また、移設の場合も「出張費」や他の名目での費用が発生しないか、その他の条件があるかも含め、詳しくは確認が必要です。

「工事は人が動く」を見積もる

大前提として、工事には人が動くということです。ですので、一般的には実費がかかります。お住まいのエリアが遠ければ、出張のコストもかかりますし、複雑な工事を行なった場合は、相応の費用もかかります。その辺りのコストが妥当がどうかも含め、相見積もりをとるなどをし、信頼のおける業者に依頼することをお勧めします。

セントラル浄水器の設置環境は本当にそれぞれ異なりますので、大掛かりな工事が発生した場合の原状回復（原状復帰）は、その逆の工程を行うので同等の工事費用が発生することが想定されます。

「エアコンなどでも、量販店で新しい商品を買えば、今使っているエアコンの撤去がついてきますが、処分や移設だけでは、自分で最寄りの電気屋さんに頼むなどしますからね。」

撤去も大切だが、運用を考えるのも大事

「撤去が心配なのは当然ですが、セントラル浄水器は長期間に渡ってお使いいただくことがほとんどなので、むしろ運用も大事だったりします。」

「なるほど。撤去は一時的なことですからね。そもそも自分もまだ、引越しの予定はないですが…。」

セントラル浄水器の製品によっては、カートリッジ・フィルター交換までも専門のプロによるメンテナンスなどの出張作業が必要なものもあります。一見良さそうですが、別の見方をすれば、専門家でないとフィルター交換もできない構造だとも言えます。

「なるほど。確かに言われてみれば…。メンテナンスと言われれば、納得しそうですが。フィルター交換って定期的なものですし、自分でできた方が良いですね。」

水道の環境は地域によって大きく異なり、フィルターの消耗が激しい場所もあります。またその逆も然りです。そのような状況に柔軟に対応できるのも大事な選択肢です。例えば、レンタルの場合ですと、毎月交換するのか、１年間で交換するのかそれとも２年間での交換なのかなどです。

弊社の場合ですと、定期的なフィルターの交換はお客様自身で行われます。交換時期もお客様のタイミングで行われるので、定期交換などの出張対応や日程調整などもする必要がありません。また、交換作業も動画でも解説しており、手順通りに行えば、難しい作業ではありません。ご自身で交換できるようなものであれば、時間的なコストだけではなく、「メンテナンス料」や「交換技術料」や「出張代金」などの費用も削減できます。

加えて直販の場合は、消耗品の購入などはオンラインで完結します。

これまでの話のように、人が動く部分には様々なコストが発生しますので、この部分を含めご自身のライフスタイルにあった選択が必要なところです。

「むしろ、私の場合フィルターの交換くらいは自分でやりたいですね。フィルター交換も自力でできない構造だと自由度が低いというか対応できないというか。交換の時期も自分で判断できた方が良いですし。定期的な交換のための日程調整するのも負担ですね。」

「価格や導入時の部分が最初に目につきますが、実際は水道の環境は個々に異なりますので、導入してから気付くような部分にも注目してご購入されることをお勧めします。」

「レンタルで交換時期まではフィルター交換されないということは、例えば、２年ごとの交換なら、２年後まで交換されないってことですよね。そうなると、周辺の水道環境がよくないと水の出が悪いまま使わないといけなくなることも想定できますね…。」

「お住まいの環境によって水質が異なるので、環境が悪い地域ではフィルターの交換時期も早まります。それだけ、水の環境も住まいの環境も一定ではないのが現状です。」