海洋ゴミ問題って何?
「海に行くとペットボトルのゴミとか落ちてたりしますよね。あのゴミってどこからくるんでしょうか。」
「確かに気になりますね。では、解説します。」
まずは自己紹介
弊社、株式会社メイプル・リンクは、創業33年のセントラル浄水器メーカーです。セントラル浄水器『ソリューヴ』の企画・製造・販売を行なっております。長年セントラル浄水器の販売を行なっている弊社が、気になる疑問についてお応えします。
海洋ゴミとは何か?
海洋ゴミとは、海や海岸に流れ着くゴミの総称です。その多くは人間の活動に由来しています。主な種類としては、次のようなものがあります。
プラスチックゴミ
ビニール袋、ペットボトル、発泡スチロールなど、自然分解しにくいものが多い。
漁具類
漁業で使われる網やロープが破損して海に捨てられる場合があります。
自然物に付着した人為的ゴミ
木片に釘や金属が付着したものなど。
これらのゴミが海に漂流し続けると、自然や生態系に大きな悪影響を及ぼします。たとえば、魚や海鳥がプラスチック片を餌と間違えて飲み込んでしまい、最悪の場合死に至ることもあります。
「よく海岸に行くと見ます。流されてきているのはわかります。」
海洋ゴミの発生源
海洋ゴミはどのようにして海に流れ着くのでしょうか?その経路はさまざまです。
陸から流れ込むゴミ
日常生活で捨てられるゴミが風や川を通じて海に到達します。
漁業活動の残留物
漁具や漁船からの廃棄物が海に残ることがあります。
観光地からのゴミ
観光客が出したゴミが適切に管理されず、そのまま海に流出することもあります。
さらに、台風や洪水などの自然災害が大量のゴミを海に流し込む原因となることもあります。
「流されてきていると思っていましたが、発生源は色々なんですね。」
日本の海洋ゴミの現状
日本は四方を海に囲まれており、海洋ゴミ問題の影響を直接受けています。日本の海岸では毎年多くの漂着ゴミが回収されています。環境省のデータによると、2022年度には約5万トンもの漂着ゴミが全国で回収されました。その中でも、プラスチック製品が多くを占めています。
また、地域によって問題の深刻度は異なります。特に人口が集中する都市部や観光地では、ゴミの量が増える傾向があります。
「確かに、プラスチックゴミ多いですよね…。」
海洋ゴミが引き起こす影響
海洋ゴミは、環境や生態系だけでなく、人間社会にも影響を与えます。
環境への影響
- 生物への被害:ウミガメや海鳥がビニール袋を餌と間違えて飲み込む事故が多発しています。
- 海洋生態系の破壊:プラスチックが微細化するとマイクロプラスチックとなり、魚や貝などに取り込まれることで食物連鎖に影響を及ぼします。
経済への影響
- 漁業被害:漁具がゴミによって損傷するほか、ゴミを回収するために余計なコストがかかります。
- 観光業への影響:美しい海岸線がゴミで汚染されると観光客が減少し、地域経済に悪影響を与えます。
「このマイクロプラスチックはニュースでも問題になっていますよね。」
日本の取り組みと法整備
日本では、海洋ゴミ問題に対処するため、いくつかの法律や取り組みが進められています。
海岸漂着物処理推進法
2009年に制定されたこの法律は、海岸に漂着するゴミの処理を推進するための枠組みを定めています。この法律に基づき、自治体が清掃活動を行い、ゴミの回収や処理を進めています。
漁業者との連携
漁業者と連携して、漁具のリサイクルや廃棄の適正化を図る取り組みも進んでいます。
技術の活用
日本では、リモートセンシング技術やGIS(地理情報システム)を活用して、ゴミの分布状況を把握する試みが行われています。これにより、効率的な回収が可能になります。
「なるほど。」
解決に向けた課題
日本の取り組みは進んでいるものの、まだ多くの課題が残っています。
ゴミの発生源対策の強化
ゴミを海に流出させないためには、陸上でのゴミ管理が不可欠です。特に都市部での対策が求められます。
国際的な協力
海洋ゴミは国境を越えて漂流します。そのため、近隣諸国と連携して対策を進めることが重要です。
個人の意識改革
私たち一人ひとりがゴミを減らす努力をすることも大切です。リサイクルの徹底やプラスチック製品の使用を控えることが求められます。
参照:
環境省 海洋ごみ実態把握調査(マイクロプラスチックを含む)
環境省 令和5年度 海洋ごみの実態把握及び効率的な回収に関する総合検討業務報告書
まとめ
「いかがでしたでしょうか。海洋ゴミについて解説しました。」
「はい。よく分かりました。」
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