PFASが肌から体内へ侵入する新たなリスク!?レポートを調べてみた
「PFASが肌から体内へ入るというニュース記事を見ました。」
「確かに気になりますね。では、解説します。」
まずは自己紹介
弊社、株式会社メイプル・リンクは、創業33年のセントラル浄水器メーカーです。セントラル浄水器『ソリューヴ』の企画・製造・販売を行なっております。長年セントラル浄水器の販売を行なっている弊社が、気になる疑問についてお応えします。
PFASが皮膚を通じて体内に侵入する可能性
最近、英バーミンガム大学の研究者たちが、PFASが皮膚を通じて体内に侵入する可能性についての研究結果を発表しました。これまでは、PFASは主に飲料水や食品から体内に入ると考えられていましたが、今回の研究では、皮膚からも吸収されることが確認されました。
研究では、人の皮膚を模した3Dモデルを使って、17種類のPFASについて実験が行われました。その結果、15種類が皮膚を通じて吸収されることが明らかになりました。これは、これまでの仮説を覆す発見であり、私たちの生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。
PFASは呼吸や食物・飲料水の摂取など、さまざまな経路で体内に入ることができる。だが「分子がイオン化しているため、PFASが皮膚組織を通過する可能性はないとされていた」と、今回の論文の筆頭著者でバーミンガム大学研究員のオドネイ・ラグナースドッティルは述べている。「電荷を帯びた分子は水や汚れをはじく性質を持つので、皮膚膜を通過することはないと考えられてきたが、私たちの研究はこの仮説が必ずしも正しいとは限らないことを示している」
バーミンガム大学の研究者らは人の皮膚の3Dモデルを用いて、最も広く使用されている17種類のPFASについて実験を行い、うち15種類が皮膚を通じて吸収されることを確かめた。
この研究結果を基に、指導教官のモハメド・アブドラ准教授は次のように指摘した。
「とにかくPFASの種類は多い。だから特定の物質ではなく、さまざまな有害PFASの健康リスクを総合的に評価することが大事だ」
ニューズウィーク 「免疫低下や癌リスクも…化学物質PFAS、手洗いなどで「肌から」体内に入り得ることが実験で明らかに」より引用
「えっ!そうなんですか…。PFASに関しては日々新しいニューが発表されますね。」
ドイツのリスク評価研究所の自己実験
ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)でも、PFASの経皮吸収に関する実験が行われました。BfRの科学者が、自身の皮膚にPFOA(ペーフルオロオクタン酸)を含む日焼け止めを塗布し、血中のPFOA濃度を調べました。この実験でも、PFASが皮膚を通じて体内に吸収されることが確認されました。
化粧品に含有されるPFOAのうち、着目すべき相当の割合が生物体内へと通過し得ること、及び、PFOAがこの現象と関連する量で含有される場合、皮膚を介した取り込み経路を無視することはできないことが、本パイロット・テストにおいて実証された可能性がある。本結果は恐らく、PFOAのみならず、他のPFASにも当てはまる。
内閣府 食品安全委員会 「ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、フッ素含有化学物質PFOAの経皮吸収に関する自己実験を公表」より引用
具体的には、PFOAの約1.6%が皮膚を通じて体内に浸透し、塗布後3週間で血中濃度が最高値に達しました。この結果は、PFASが経皮的に吸収されることを示す重要な証拠となりました。
「こんな研究結果があったんですね。」
健康への影響
PFASが皮膚を通じて体内に入ると、さまざまな健康リスクが生じる可能性があります。具体的には、血中コレステロールや血圧の上昇、免疫力の低下、生殖機能の低下、さらには特定の種類の癌のリスク増加が挙げられます。
PFASは体内に長期間留まりやすく、蓄積しやすい性質を持っています。そのため、長期間にわたる曝露が健康に重大な影響を及ぼす可能性があります。特に、子どもや妊婦など、免疫力が低い人々にとっては、PFASの経皮吸収は非常に深刻な問題です。
予防策
PFASの経皮吸収を防ぐためには、いくつかの予防策が考えられます。まず、PFASを含む製品の使用を避けることが重要です。化粧品や日用品の成分表示を確認し、PFASを含まない製品を選びましょう。
また、PFASが含まれる可能性のある製品を使用する場合は、皮膚に直接触れないように注意することも大切です。手袋を使用する、肌を露出しないようにするなどの対策を講じることで、PFASの経皮吸収を防ぐことができます。
さらに、PFASが含まれる製品の使用後は、皮膚をよく洗浄し、残留物を取り除くことも重要です。特に、化粧品や日焼け止めを使用した後は、しっかりと洗い流すようにしましょう。
規制の動向
PFASの健康リスクが明らかになるにつれて、各国の規制当局はPFASの使用を制限するための措置を講じています。例えば、欧州連合(EU)では、2020年にPFASの使用を制限する新しい規制が施行されました。この規制により、特定のPFASの製造、使用、販売が禁止され、化粧品や日用品に含まれるPFASの量も厳しく制限されています。
アメリカでもPFASの規制が強化されています。環境保護庁(EPA)は、PFASの使用を制限するための新しいガイドラインを発表し、飲料水中のPFASの許容濃度を厳格に設定しました。これにより、PFASの健康リスクを低減することが期待されています。
最近の研究結果により、PFASが皮膚を通じて体内に侵入するリスクが明らかになりました。PFASは広範な日用品に含まれており、その健康リスクは無視できません。経皮吸収が新たなリスクとして浮上したことは、多くの人々にとって深刻な問題となります。
私たちの日常生活でPFASに曝露される機会は多く、予防策を講じることが重要です。製品の成分表示を確認し、PFASを含まない製品を選ぶこと、皮膚に直接触れないように注意すること、使用後はしっかりと洗い流すことなど、日常生活でできる対策を実践しましょう。
「なるほど。」
まとめ
「いかがでしたでしょうか。最新のニュースと共に、PFASが肌から体内へ侵入する新たなリスクについて解説しました。」
「はい。よく分かりました。」
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