純水って何?水道水とミネラルと浄水器の選び方
「純水ってなんですか。純粋な水って感じでとても綺麗で清潔なイメージがあるんですが。」
「確かに気になりますね。では、解説します。」
まずは自己紹介
弊社、株式会社メイプル・リンクは、創業33年のセントラル浄水器メーカーです。セントラル浄水器『ソリューヴ』の企画・製造・販売を行なっております。長年セントラル浄水器の販売を行なっている弊社が、気になる疑問についてお応えします。
純水とは何か?
まず、純水とは何か。純水(ピュアウォーター)は、すべての不純物が取り除かれた非常に純度の高い水です。不純物には、無機物(ミネラル類など)、有機物(微生物や有機化合物)、微粒子(固形物)、そして細菌などが含まれます。この不純物を取り除く方法としては、逆浸透膜(RO)、イオン交換、蒸留などが挙げられます。
純水は、物質を溶解する力が非常に強いため、洗浄やお茶の抽出などに適していると言われています。しかし、飲用としてそのまま摂取することについては注意が必要です。純水には人体に必要なミネラルが含まれておらず、純水を飲み続けると体内のミネラルバランスが崩れる可能性があります。特に、食事からのミネラル摂取が不足している現代人にとって、純水の摂取はミネラル不足を引き起こすリスクがあるのです。
「ミネラルまで不純物になって、除去されてしまうんですね。」
ミネラルの重要性
ミネラルは、炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミンと並んで五大栄養素の一つに数えられます。これらは体の構成や機能維持に不可欠であり、骨や歯の形成、神経の伝達、酵素の活性化など多岐にわたる役割を担っています。
ミネラルにはカルシウム、マグネシウム、鉄、カリウムなどがあり、これらは日々の食事や飲料水から摂取することが推奨されています。ミネラルが不足すると、骨粗しょう症や筋肉の痙攣、貧血など、さまざまな健康問題が発生するリスクが高まります。
「ミネラルは大事ですね。わかります。」
水道水とミネラルの関係
日本の水道水は、一般的に軟水に分類され、硬度が低いため、口当たりが良いとされています。しかし、ミネラルの含有量は少ないため、飲用する際にはミネラル補給を意識することが大切です。
逆に、純水をそのまま飲むことはミネラルが全く含まれていないため、純水を使用する場合は、飲用には適しているかを理解し使うことが望ましいでしょう。
「そうですね。」
活性炭浄水器と逆浸透膜浄水器の比較
浄水器を選ぶ際に、よく比較されるのが活性炭浄水器と逆浸透膜浄水器です。それぞれの特徴と利点、欠点を見てみましょう。
活性炭浄水器
- 利点: 活性炭浄水器は、塩素や臭い、農薬などの有機化合物を効果的に除去します。設置や使用が簡単で、コストも比較的低いです。水のミネラル成分を残すため、ミネラル補給が期待できる点も魅力です。
- 欠点: フィルターの交換が定期的に必要であり、交換を怠ると浄水効果が低下します。
逆浸透膜浄水器
- 利点: 逆浸透膜(RO)浄水器は、非常に細かい膜を使って、水中の不純物をほぼすべて除去します。特に重金属や放射性物質、ウイルスなども除去できるため、安全性が非常に高いです。
- 欠点: ミネラルも除去してしまうため、飲用には適さない場合があります。また、装置の設置や維持にコストがかかるというデメリットもあります。
「なるほど。」
浄水器の選び方
消費者が浄水器を選ぶ際には、自分や家族のニーズに合った製品を選ぶことが大切です。以下のポイントを参考にしてみてください。
使用目的を明確にする
飲用水として使う場合は、ミネラルを適度に残す活性炭浄水器が適しています。逆に、洗浄などの用途で使う場合は、逆浸透膜浄水器が良いでしょう。
コストとメンテナンスを考慮する
初期費用だけでなく、フィルター交換の頻度や費用も考慮しましょう。特に、逆浸透膜浄水器はメンテナンスが重要で、コストもかかります。
安全性と健康効果を重視する
放射性物質や重金属などのリスクがある地域では、逆浸透膜浄水器が安心です。
使用環境に合ったタイプを選ぶ
一人暮らしの方や小型の家庭では、カウンタータイプやポット型浄水器が便利です。一方で、家族が多い家庭や頻繁に料理をする家庭では、アンダーシンクタイプや、お風呂やシャワーなど住まい全体を浄水するならセントラル浄水器など大容量の浄水器が向いています。
水の味を確認する
ミネラルが残っている水は、まろやかで美味しいと感じることが多いです。逆に、純水は無味無臭ですが、ミネラルを添加していない場合は味が薄く感じられることもあります。試飲できる場合は、事前に味を確認するのがおすすめです。
純水はその高い純度から特定の用途には非常に適していますが、飲用水としてはミネラル不足があります。一方、ミネラルは健康維持に不可欠な栄養素であり、適切な量を摂取することが重要です。浄水器の選び方としては、目的やコスト、安全性、使用環境に合わせて選ぶことが大切です。活性炭浄水器と逆浸透膜浄水器の特徴を理解し、自分に合った浄水器を選んで、日々の生活に役立ててください。
「何の目的で浄水しているかっていうことですね。産業用途の洗浄などの目的で不純物を取り除くならわかりますが、人が生活の中で摂取したりする生活水で使うことが目的であれば、必要以上に除去をしてしまうことの方が問題な気がしますね。」
まとめ
「いかがでしたでしょうか。純水と水道水とミネラルについて解説しました。」
「はい。よく分かりました。」
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