水道水が臭い!臭気の正体は何?
「水道水が臭いんですが、この水道水の臭気とは何ですか?」
「確かにこれは気になる部分ですね。では、その疑問にお応えします。」
まずは弊社のご紹介
弊社、株式会社メイプル・リンクは、創業33年のセントラル浄水器メーカーです。セントラル浄水器『ソリューヴ』の企画・製造・販売を行なっております。長年セントラル浄水器の販売を行なっている弊社が、気になる疑問についてお応えします。
水道水の臭気とは水の臭い
水道水は各地の水源の水を浄水場で浄水し各家庭に供給されます。当然、その水源の環境によって様々な臭いがあり、その臭いが水道水内に残ることもあります。また、水源が原因の場合だけではなく、水道水内の残留塩素や、貯水槽の管理などで使う薬品の臭い、加えて夏場など季節によっては、自然の藻類が大量に発生・繁殖し臭気が強くなることもあります。
「そうですね。ウチはカルキ臭と生臭さを感じることがあります。」
水には、水源の状況を反映してさまざまなにおいが付くことがある。このうち、土臭、生ぐさ臭、腐敗臭や、貯水池で藻類や放線菌などによって生じるカビ臭、藻臭は、特に水道水で不快な味を付ける。また、工場排水等によってフェノール、シクロヘキシルアミン、1,1,1-トリクロロエタン等の物質が混入した場合には、水に薬品臭(フェノール)や玉葱の腐ったようないやなにおい(シクロヘキシルアミン)を付けることがある。また、給水栓水では送・配・給水管の内面塗装剤等に由来することもある。
厚生労働省webサイト 「臭気」より引用
水道水の臭気の原因になる物質は通常きわめて微量であるので,その含まれる物質の毒性が問題になるわけではない。しかし臭気のある水は人に不快感や不安感を与え,水の価値をだいなしにしてしまう。
Jstage webサイト 「水質汚濁研究 | 水道水と臭気」より引用
このうち薬品性臭気はもっぱら塩素に基づくものである。世界のほとんどの国では水道水の消毒に液体塩素または次亜塩素酸ソーダを用いていることは周知のことである。従って塩素臭が水道水につくのは当然のことであるから,塩素臭は異臭とは考えたくない。一方カビ臭は水道水源の汚濁に伴って派生したもので,昔は皆無であった。しかし現在は年間を通じて発生しているところも多く,水道界で最も大きな問題の1つとなり,各水道事業体ではカビ臭対策に頭を痛めているのが現状である。
Jstage webサイト 「水質汚濁研究 | 水道水と臭気」より引用
「なるほど。でも塩素の臭いは薬品臭なんですから異臭ですよね。やはりカルキ臭はちょっときついです。」
主な臭いの種類
以下の文献を参考にすると、主だった臭気の種類には以下のようなものがあります。
芳香性臭気
芳香臭、にんにく臭、きゅうり臭などに分類され、臭気感としては、香ばしい臭い、漢方薬の臭い、にんにくの臭いなどがあります。これらの原因となるのが、主に珪藻類です。
植物性臭気
藻臭、海藻臭などに分類され、臭気感としては、藻の腐った臭い、草の蒸れた臭いなどがあります。これらの原因となるのが、主に藻類、枯れ草、枯れ木などが分解したものです。
土臭・かび臭
土臭、かび臭などに分類され、臭気感としては、土・泥の臭い、かびの臭いなどがあります。これらの原因となるのが、主に粘土、菌類などです。
魚介臭
魚臭、肝油臭などに分類され、臭気感としては、魚屋の臭い、肝油の臭い、動物性の磯くさい臭いなどがあります。これらの原因となるのが、主に珪藻、黄藻などです。
薬品性臭気
フェノール臭、タール臭、塩素臭、薬局臭などに分類され、臭気感としては、グリース臭、カルキの臭い、病院、薬局の臭い、卵の腐った臭いなどがあります。これらの原因となるのが、主にガス、化学などの工場排水、塗料、塩素消毒などです。
金属性臭気
金属臭などに分類され、臭気感としては、鉄、銅の臭いなどがあります。これらの原因となるのが、主に鋼菅の腐食、鉄バクテリアなどです。
腐敗性臭気
下水臭、豚小屋臭、腐敗臭などに分類され、臭気感としては、台所のごみの臭い、どぶの臭い、豚小屋、動物園の臭い、有機物の腐りかかった臭いなどがあります。これらの原因となるのが、主に家庭下水の流入、菌類、有機物の分解などです。
不快臭
臭気感としては、魚臭、豚小屋臭、腐敗臭の強烈なものなどがあります。これらの原因となるのが、主に下水汚泥、植物・動物の腐敗です。
参考文献 : JStage webサイト 「水道水の臭気」
「臭気に関しては、それぞれ水源が違うので、地域性が高くなります。つまり元々の水源の環境が悪いと対策をするのは簡単ではなく、それに伴い後から投下する塩素なども関係してきます。」
霞ヶ浦のような水質のきわめて悪い原水を水源とする浄水場では,カビ臭対策に生物処理装置の設置は止むを得ないであろうが,どこの浄水場でもこのような施設を設けるということは経済的に無理であろう。
Jstage webサイト 「水質汚濁研究 | 水道水と臭気」より引用
臭気対策は活性炭
主な臭気対策は、活性炭吸着処理になります。より高度な浄水処理をしている場所もありますが、コストの面でも設備投資は簡単ではありません。
大部分の浄水場では活性炭吸着処理が行われている。活性炭には粒状のものと粉末状のものがある。
— 中略 —
粒状活性炭は粉末活性炭に比べて効果的であると一般にいわれている。また吸着能力が劣化したら再生して再び能力を回復させ何回でも使用できるので経済的である。年間を通じてカビ臭が発生するところでは,粒状活性炭を使用するのがよい。
— 中略 —
オゾン酸化処理はそれ単独では厚生省で許可しない。必ずオゾン処理後活性炭処理を行わなけれぽならないことになっている。このようなダブルの処理を行えば,まず100%カビ臭は除去されるであろうが,浄水費はかなり割高になるはずである。
Jstage webサイト 「水質汚濁研究 | 水道水と臭気」より引用
「完全に対策することが難しく、活性炭が効果があるなら、やはり、我が家でも浄水器つけて二重で対策をする意味はありますよね。」
「家庭レベルで水源の水を使うことはないので、浄水器はあくまで浄水場で浄水した水を、家庭で使う手前で再度不純物を浄水することが役割になります。」
まとめ
「いかがでしたでしょうか。水道水の臭気についてご理解いただけましたでしょうか。」
「はい。とてもわかりやすかったです。今、水道水の臭い対策で浄水器の設置を検討していたので、やはり設置しようと思いました。」
「それはよかったです。セントラル浄水器については詳しく解説しているページをご用意しておりますので、是非、そちらも一度ご覧ください。」
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