【水源】水道水はどこからくるの?
「普段何気なく使っている水道水ですが、この水道水の水源にはどんなものがあるんでしょうか。」
「確かに気になりますね。では、解説します。」
まずは自己紹介
弊社、株式会社メイプル・リンクは、創業33年のセントラル浄水器メーカーです。セントラル浄水器『ソリューヴ』の企画・製造・販売を行なっております。長年セントラル浄水器の販売を行なっている弊社が、気になる疑問についてお応えします。
水道水の水源の内訳
日本の水源の種類には河川水や、湖やダムの水、地下水などがあり、その7割は地表水で、残りの3割が伏流水・井戸水などになります。
東京都水道局 「さまざまな水源」より引用
東京都の水道水の主な水源
東京都の水道水の主な水源は河川水で、80%が利根川・荒川水系、17%が多摩川水系から供給されています。昭和30年代まで多摩川水系に依存していた東京都は、急増する水需要に対応するため、利根川水系への依存を強化しました。
「地表水と伏流水ですか。」
地表水
河川やダム、湖などの陸地表面に存在する水を地表水といいます。河川水は雨などの自然条件によって水質が変動しやすいという特徴があり、渓流や河川、ダムの水なので、標高の高いところから低いところへ流れます。
伏流水
伏流水とは河川水等の地表水が周辺の砂層などの中に浸透して流れる水のことをいいます。伏流水は地中でろ過が行われ、地表水と比べて濁りが少ないという特徴を持っています。
地下水
地下水は、雨が地表面から地中に浸透して、土の中の隙間の部分に存在する水です。深さが10~30m程度の比較的浅い地下水を浅井戸水、水を通しにくい層より下の地下水を深井戸水といいます。
生活用水とは
水源からの水は主に、生活用水・農業用水・工業用水となり、生活用水の中で、各家庭で調理や飲用、洗濯、風呂などで使う「家庭用水」と、オフィスや、飲食店、ホテルなど業務用で使う「都市活動用水」に分けられます。生活用水の使用量の推移を見ると、1965年から2000年にかけて約2倍、その後給水人口と経済活動の拡大により、3倍に増加していましたが、1998年をピークに緩やかな減少傾向にあります。
国土交通省 「水資源の利用状況」より引用
「最近は、少子高齢化で給水人口が減少している一方で、水道管の老朽化などメンテナンスのコストが上がっているってよく言われていますよね。」
生活用水で一番使うのはお風呂の水
生活用水のうち、家庭用水の使われ方については、東京都水道局が2015年に実施した調査を例に見てみると、風呂(約40%)、トイレ(約21%)、炊事(約18%)、洗濯(約15%)といった洗浄を目的とするものが大部分を占めています。
国土交通省 「水資源の利用状況」より引用
「お風呂の水が一番多いんですね。」
工業用水と農業用水とは
工業用水
工業分野で使われる水を「工業用水」と呼んでいます。例えば、工場では、製品を製造する過程で、冷却や洗浄等などに使います。ボイラー、原料、製品処理、洗浄目的等、また、ビルの清掃や洗車、噴水などにも使われています。
「噴水もそうなんですか。」
農業用水
農業分野で使われる水を「農業用水」と呼んでいます。農業用水は大きく3つに分かれており、水稲等の生育等に必要な水を「水田かんがい用水」、野菜や果樹等に必要な水を「畑地かんがい用水」、家畜飼養等に必要な水を「畜産用水」になります。その中で、約94%と大きな割合を占めているのが、「水田かんがい用水」です。しかし、年々減少傾向にあると言われています。
農業用水の約94%を占める水田かんがい用水は、水田面積は減少の傾向であり、ほ場の整備による単位面積当たりの必要水量の増加や用・排水の分離に伴う反復利用率の低下などから、必要水量が増加する場合も見られますが、全体としては減少傾向となっています。
なお、畑地かんがい用水は増加、畜産用水は横ばい傾向が見込まれています。
「なるほど。こうやって水源の水はさまざまな分野と用途で使われているんですね。」
まとめ
「いかがでしたでしょうか、日本の水源とその用途について解説しました。」
「はい。よく分かりました。」
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