介護連絡ノート
介護連絡ノートとは
「介護連絡ノート」は、在宅で介護を行うご家族や、介護サービスの現場(施設型・訪問型)で働くヘルパーさん、又主治医として定期的に診察する医師や看護師など、要介護者を中心に連携する全ての皆様が共有すべき情報を、一元管理できる介護に特化した機能性ノートです。
「書く」という世代を超えた情報共有術
介護連絡ノートは、日々の介護を記録する道具です。情報共有を行う場合、誰もが同じようにその道具を使えなくてはなりません。現在は、スマホやタブレットのアプリなど多くのデジタル情報管理ツールがありますが、それらを、家族全員や介護現場の全ての方がストレスなく使いこなせるかといえば、まだまだ課題を抱えているのが現状ではないでしょうか。
ご家族でケアする在宅介護の場合は、ご高齢同士の夫婦で行うケースもありますし、介護現場で働く職員の中でも、ITスキルには幅があります。重要なのは、道具ではなく、継続的な日々の記録とその活用です。そんな中で、老若男女誰もが使える「ノート」には、まだまだ活躍の機会があります。
私たちがご提供する「介護連絡ノート」は、介護現場の意見を丁寧に聞き開発されたものです。発売から既に20年近くが経ちますが、今尚、多くの現場でご愛用頂いております。
現在では、主に一般家庭のご家族に向けた在宅介護用の「ほほえみ連絡ノート」と、事業者様向けに通所用の「いきいき連絡ノート」の2種類をご提供しています。
大切なのは情報の伝達と共有
在宅ケアには、多くの異なるスタッフが関わるため、何が目的でどのようなケアサービスが行われたかをご本人やご家族の方々が把握しにくくなっています。また、個々にコミュニケーションをとり、ご本人の状態や状況を各スタッフに伝えることはたいへん困難な仕事です。
いつどのようなケアサービスが行われ、ご本人がどのような状況だったのかという情報を共有し、不安やリスクを在宅介護から排除するために、「介護連絡ノート」は作られました。
また、お互いが顔を合わせる事が少ない介護者同士でもケアについて情報を共有し、申し送りをするノートでもあります。毎日の出来事が記録されるこのノートは、ご本人と家族の足跡となるとともに次のケアプランを考えるときの大切なデータになります。
介護連絡ノート-充実の内容-
このノートは、看護や介護に携わる方が共に利用し、お互いの連絡と記録のために使うものです。
記入した方は「本日の記録」に名前を入れ、誰がどのような事を行ったのかケア状況がわかるようにしておきます。 お年寄りの健康状態に合わせて、利用しやすいように便利にお使いください。 下は記入の一例です。
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チームケア
チームケアを円滑、的確に行うために、ご本人やご家族と、在宅ケアを支えるスタッフとが互いに介護情報を共有することが大切です。
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1日の記録
見開き2頁で1日の介護記録をまとめます。24時間、どのようなケアを行ったのか、食事内容、水分摂取、トイレといった項目も記入していきます。
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ご本人のこと
詳細な個人情報を記入します。初めて担当する人の介護でも、状況をいち早く把握でき、内容の濃いケアを実施する事が出来ます。
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月間スケジュール
一目でわかる月間スケジュールです。予定の入った時間を記入します。また「今月の評価」によりケアサービスの達成具合を判断できます。
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重要連絡先
裏表紙は、介護のために必要な(役所の相談窓口)(ホームヘルパー)(かかりつけ病院)(緊急連絡先)などを記入する「わが家の119番」です。
記入例とポイント
- 介護者欄と伝言版には、記入者名を書き入れてください。
- 本日の記録には、介護を行った時刻と当日の予定や行動内容等を書き入れます。
- 食事は健康のバロメーター。栄養上のバランスもチェックしやすいように食事の内容も記入します。
- 水分補給は健康上とても大切です。ジュースやスープも含め記入します。コップ一杯180mlが目安です。
- オムツを使用している人は交換の時刻を、使用していない人はトイレの時刻を記入します。
- 薬の二重服用などの事故をなくすため、薬名・数量と飲んだ時刻を記入します。(お医者さんからもらった薬以外も)
- その日の体調を記入し、必要な時は前日の記録もチェック。
- 伝言版の項目には、生活で必要なことや、心配なことを書き込んでください。日々のメモもここに記入すると便利です。
その他にも、介護に特化した機能性ノートらしい便利な記入欄をご用意!!
介護の関わる全ての方が共通すべき項目を網羅している機能的なノートです。
主に介護サービス事業者様などがお使いの通所用もございます。
デイサービスや訪問・施設介護などの事業者様、ヘルパー・ケアマネージャー・プランナーなど現場で働く皆様の声を形にした、事業者に特化の専門ノートです。
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訪問介護やデイサービス事業者様用に
ご家庭での様子や、健康状態などを記入してデイサービスやリハビリなど、通所時に持参します。
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介護業者向けに必要最低限の情報共有
ご利用の施設ではその日に行った活動内容や連絡事項などを記入してお返しします。
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いつでもどこでも機能的に
持ち運びに便利なA5サイズ、1冊で40日分記入できます。
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いざという時に必要な情報が介護現場で助かります。
パーソナルデータ・服薬・医療の記録・領収確認欄・緊急連絡先(我が家の119番)などを記入するページがあります。
お客様の声
実際に介護連絡ノートをお使いのお客様の感想をご紹介しています。
- K氏
- 病院医師
- 43才男性
“慢性疾患の患者さんでも、症状は常に一定ではありません。”
“とにかく毎日書かれているということが重要です。”
“書いている人が気付いていないことも継続的に観察していると発見できることがあるからです。こうした記録が蓄積されれば、要介護度別に在宅における状態像の変化を解明することにも繋がると思います。”
- Nさん
- 看護師
- 27才女性
“重症の患者さんをケアするためには医療的なケアだけではフォローできません。”
“チーム医療、チーム介護の視点から見ると、このノートは本当に助かります。”
“医療的に記載する内容が少ないようにも感じますが、自宅で一般の人が見るノートということからすれば、あまり 細かすぎると書きにくいかもしれません。”
- Mさん
- 看護福祉士
- 25才男性
“以前は、入浴サービスに訪問しても、患者さんの様子はあまり正確にわかりませんでした。入浴後に実は風邪気味だったと聞いて、ひやりとしたこともあります。”
“このノートで、その日の体調を確認できるうえ毎日のリハビリの経過も日を追って見られるので、次の行動計画が立てやすくなりました。”
“ある寝たきりの患者さんは、毎日端座位訓練を行っていましたが、効果が正確にわかるので、本人の意欲も出て、車椅子で座ってご飯が食べられるまでになりました。”
“このノートを通じて、前の情報が共有できることのすばらしさはもちろん、自分が患者さんとの間に感じたことも記入出来るので、今では逆に自分への、とても良い励みになっています。”
- Gさん
- ホームヘルパー
- 32才女性
“私たちの仕事は、一度外に出てしまうとその日は遅くまで戻らないことが多いため、連絡事項があってもなかなかお伝え出来ないことがあります。”
“本人や家族と意見の調整をしようと思っても何日もかかってしまうこともありました。”
“このノートは、見る習慣を付ければ必ず伝達されるため、連絡方法としては最も簡便で、非常に優れた手段だと思います。”
“また、こうした継続的な観察は痴呆患者さんには特に必要です。訪問調査ではなかなかつかめない日常の記録が具体的に時間を追って把握できることは、今後の計画を立てる上で必ず役に立ちます。”
“今後必須となるモニタリングにおいても同様に重要だと思います。”
- Sさん
- ヘルパー歴6年
- 40才女性
“正直に言ってはじめは否定的でした。これをつけている時間が有れば、他のことにこの時間を割きたいとさえ考えていました。”
“これまでも一応、連絡用の大学ノートをつけていましたが、何をどのように書けばいいのか戸惑い、結局、気になったことだけを簡単に書く程度でした。とうてい介護の記録にはならないものでした。でも、この在宅用ほほえみ介護連絡ノートは付ける項目が明確なので、自分が担当した間の出来事を記入するだけでいいとわかりました。”
“ご家族の方に最初に感謝の気持ちを書いていただいたときには、うれしくて涙が出ました。今は、人に感謝されることの尊さをかみしめながら仕事をさせていただいています。”
“また、たとえ代理で突然、初めてのお宅に伺ったときでも、このノートをお使いのところならば、以前にどんなことがあったのか、どんな性格の方なのかを把握することが出来るのも助かります。”
- Eさん
- 要介護者
- 76才男性
“「本当は自分の家で家族に面倒見てもらいたい。」それが年寄りの本音だと思いますよ。でも、片方じゃ、お金のこととか、苦労をかけたくないとか、そういう気持ちも有るんです。”
“まだ頭がしっかりしているうちはいいけど、そうじゃなくなるときも来るでしょうから。”
“そういう意味じゃ、私は恵まれてると思いますよ。家族だけじゃなくて、専門的なことで来てくれる人もいて、体が不自由なことをほんとに良く助けてくれますから。”